特定臨床研究における重大な不適合事案のご報告

2026.10.23

 この度、当院で「臨床研究法」を遵守し実施している下記の特定臨床研究において、重大な不適合事案が発生いたしましたので公表いたします。


記
臨床研究実施計画番号:jRCTs031250578
研究名称:精神疾患を併存する不眠症患者を対象としたダリドレキサントの有効性と安全
性の評価:うつ病併存コホートと不安症併存コホートによる多施設共同介入試験

【不適合の内容】
除外基準の不遵守Visit1 除外基準(8)「Visit1 時点で不眠症治療薬を 3 剤以上併用している患者(頓用使用を含む)」に抵触している患者から同意を取得し、研究を実施した。

【発生経緯】
2026 年 1 月上旬に同意取得し Visit1 を実施した。Visit1 時点で不眠症治療薬を 3 剤使用している状況であったが、そのうち 1 剤は抗不安薬としての使用であったため不眠症治療薬としてみなしておらず除外基準 8 への抵触はなく適格と判断し登録を行った。後日、Visit2 においても同様に適格と判断し、ダリドレキサントの投与を開始した。同年1月下旬、治験コーディネーターにおいて併用薬の再確認を行った際に、不眠症治療薬を 3 剤以上併用に該当することに気付いたため、統括管理者への報告を行った。
【発生理由】
除外基準における「不眠症治療薬」の定義に対する理解が不足していたことが主たる原因であった。睡眠障害に対する治療目的ではない場合も当該薬剤が睡眠障害への効果がある場合は「不眠症治療薬」として取り扱うことへの認識ができていなかった。
【対応状況等】
2026 年1月下旬、ダリドレキサントの服用及び各観察評価を継続し、患者への影響はないと医師見解の下研究中止となった。
【再発防止策】
1.研究計画書の再確認と周知
研究責任医師、研究分担医師及び治験コーディネーターは、適格性に関する基準や抗不安薬等の薬効分類、用法に関する理解の徹底を行う。
2.ダブルチェック体制の強化使用している薬剤はすべてリストアップし、それぞれの薬剤の効果または効能をすべて書き出した上で研究責任医師または研究分担医師及び治験コーディネーター間での確認を徹底の上、研究計画書と照合を行い、除外基準への抵触がないことを確認する。
また、判断に迷う薬剤や事例がある場合は、組み入れ前に研究事務局への問い合わせを行い、適格性について確認する。